新電力は電力コスト削減の救済主になるのか(2)

省エネプロフェッショナルの伊藤智教です。

昨日は「新電力は電力コスト削減の救済主になるのか」の1回目でした。

今日はその続きをお伝えしたい。

新電力の価格は魅力がある。しかし、それを打ち消す制度(再エネ賦課金)があるため、

新電力切替えだけではコスト低減は不十分であろう。

そこで貴方に提案したいのは「新電力+省エネ」の考え方である。

一瞬、あなたは「何らかの省エネ設備を売り込まれるかも ・・」と思われたかも知れない。

どうぞご安心ください。エコエナジーは省エネ診断・支援を行う省エネコンサルタントで設備・装置の販売はしていません。

新電力への切替えメリットを生かそう

 新電力にして、幾分電気代が安くなったと喜んでいるだけではマネジメントとして50点ではないだろうか?

 何故なら、安くなったと皆が感じるのは切替えたその年だけで、以後はその安くなった金額をベースに予算管理するのが普通だからだ。

  そもそも、新電力に変えた所で電気の使い方も、使用量も全く変わらないから、翌年以降に波及する効果はゼロである。

 そこで エコエナジーでは、新電力への切り替えで得られるメリットを「省エネの原資」として活用することをお奨めしたい。

 新電力への切替えで得られるメリットは、規模や業種・使い方によって異なるが、3%程度と想定しておくと良い。

 3%では、省エネ設備投資の原資としては不足である。

 しかし、電気を合理的に使えるようにスキルアップして、使用量を最適化し、低減させるための原資として使える。

 新電力へ切替えた年だけではなく、その翌年以後も使用量最適化による効果が積み上がる。

 

 電気代を少なくするには、「安い単価の電気を購入する」+「上手な使い方で使用量を最適化する」のがベストである。

 

「上手な使い方で使用量を最適化する」ための知識やスキルアップの具体的な進め方についてはまた次の機会にお伝えしたい。