省エネサービスが求められる理由

省エネプロフェッショナルの伊藤智教です。

最近これまでになく身近に感じることがある。それは、シェアカーの伸びとクラウドソフトである。会計ソフトや事務ソフトが、パッケージ販売から月額利用料を払って使う方向へ変わってきている。ソフトウエアでさえも、パッケージソフトという「物」を売る時代から利用権という「価値・コト」を売る時代に変化していることを感じる。

ところで省エネの世界はどうであろうか?

エネルギーを合理的に使うため、設備で解決を図ってきた。燃費効率の良い設備・装置への更新は、もちろん必要である。

そして、設備・装置が本領を発揮し続けるためにはメンテナンスが必要である。

しかし、取扱説明書を読むと過剰とも感じられるメンテナンスが記載されていて、面倒と思ったとしても不思議ではない。結果、不具合が発生するまでメンテナンスしないとしても不思議ではない。

設備・装置が本領を発揮するためにもう一つ必要なことがある。それが最適運用である。

この省エネの3大要素を図示すると以下の通りとなる。

省エネの3大要素

 

注目して頂きたいのは、図が示す通り3つの要素が省エネ効果の1/3を均等に担っている点にある。

多くの方が、省エネ・・・何を買えばよいのか?

  買うものはどんな装置なのか?という視点に囚われていた。

しかし、コトについては気づいていなかった。或いは、気づいているものの効果不明で取り組むには至らなかったと考えられる。これはメンテナンスにおいても正しい知識が得られなかった方に、同様のことがいえる。しかし、メンテナンスの場合は、故障停止など不具合が「顕在化」することから、どこかで着手することができる。

一方最適運用については、停止に至らないため「合理的でないことを顕在化」しない限り気づくことがない。

 合理的でないこと、すなわち「非効率的」であると認識する機会がなければ気づかないから厄介である。換言すれば、省エネに未開の領域があるということである。

 この未開の領域を開発した時のポテンシャルを診断するのが「高品位省エネ診断」である。

 「高品位省エネ診断」は、これまで省エネ診断では全く確認の対象とされなかった領域に踏み込んでデータを取得し、高度に分析して課題を明らかにし、運用の最適化を実現した時に得られる効果を算定するもので、対象とする項目、取り扱うデータ量が此れまでの比ではない。

 健康診断に例えるならば、血液の検査項目が一般の10倍になり、MRI検査を追加したともの。とお考えて頂きたい。

 にわかに信じられないかもしれないが、未開の領域運用の最適化)による効果が省エネ全体の1/3になるのは、当社がこれまで省エネサービスにより支援して来た結果が示すものである。身近な例では、皆さんが使われる表計算ソフトやワープロソフトでも同じことがいえる。同じソフトを入れたパソコンを2台用意したとして、同一の仕事を2人にお願いしたとき、スキルの違いによって成果に圧倒的な差異が生まれる。差異は、時間や仕上りに現れ、その成果の違いは誰の目にも明らかとなる。

 成果の違いは、ハードもソフトも同一ゆえ「スキルの差」となる。

 ではそのスキルとは、どのようにしたら身につくのであろうか?

 答えは、座学とトレーニングである。

省エネにおける未開の領域(運用の最適化)を開発するには、

 1. ポテンシャルを診断する・・・高品質の省エネ可能性診断

 2. 座学とトレーニング  ・・・可能性診断により得られた課題に基づく支援

となる。

 高品質の省エネ可能性を診断する「高品位省エネ診断」を、日本で唯一実施しているのがエコエナジーである。

 また、「高品位省エネ診断」により得られた課題に基づく支援をするプログラムがEcoFitness®プログラムである。

 パソコンを最も効率的かつ効果的に使うには、ハードとソフトと教育トレーニングが必要であるように、省エネを生産性向上に連動させて最も効果的に実現するには、設備(ハード)とメンテと教育トレーニングが必要である。

 ハードでもメンテでもない省エネサービスが必要な理由がここにある。