高品位省エネ診断とは

省エネ診断の目的は、省エネ補助金を利用した設備の更新というのが最多、次にESCO事業です。

従来の省エネ診断は、月次のエネルギーデータと、図面、設備機器一覧表、現地踏査で行われています。

目的が前述の補助金利用による設備更新であれば、従来方式の省エネ診断でも用が足ります。

前提となるのは、省エネは設備更新によって成されると考える場合です。

もし、設備更新以外の方法で省エネが図れるとしたら・・・

実は省エネには3つの手段(省エネの3大要素)があります。

 

注目して頂きたいのは、左の図が示す通り3つの要素が省エネ効果の1/3を均等に担っている点です。

多くの方が、省エネ・・・何を買えばよいのか?

  買うものはどんな装置なのか?という視点に囚われていました。

もちろん、燃費効率の良い設備・装置への更新は、もちろん有効です。
そして、設備・装置を新品の時の燃費効率に戻そうとするメンテナンスや整備・チューニングも有効です。

しかし、他にも33%の有効性をもつ手段があるのです。それが「運転・運用の最適化」即ちオペレーションの最適化です。運転・運用の最適化を見極めるには、運転・運用状態のデータ分析が欠かせません。
例えば1系統当たり30分に1回のデータが記録されるとして、年間では17,520個のデータとなります。
比較検討を行うため少なくとも2年35,000データが、3年ならば約5万データが必要です。
単純に50系統を分析するとなれば5万×50系統=250万のデータ分析が必要となります。

省エネに未開の領域があるのは、この膨大なデータ解析にチャレンジしていないからです。

 この未開の領域から省エネのポテンシャルを診断するのが「高品位省エネ診断」です。

 「高品位省エネ診断」は、これまで省エネ診断では全く確認の対象とされなかった領域に踏み込んでデータを取得し、経験豊富な技術者が現地踏査において五感を活用して感じ取る違和感と、数百万のデータ解析によって課題を明らかにします。そして、運用の最適化ができるか否か、手段・方法・処方を検討します。最後に検討結果をもとに、運用の最適化が実現できた時に得られる効果を算出します。

実は未開の領域(運転・運用の最適化)による効果は省エネ全体の1/3になっている

 にわかに信じられないかもしれません。未開の領域(運用の最適化)による効果が省エネ全体の1/3になるということ。しかし、これは当社がこれまで省エネサービスにより支援して来た結果の値です。

身近な例でご紹介します。

同じ表計算ソフトを入れた同種のパソコンを2台用意したとして、同一の仕事を2人にお願いしたとします。

成果(所要時間の長短、入力ミスの有無、計算結果の正誤)に差が生じたとしたら・・・

成果の違いは、「スキルの差」です。

パソコンという「ハード」も表計算の「ソフト」も同じだからです。

スキルはどのようにしたら習得できるでしょうか

 この例の場合では、座学とトレーニングになります。

 

 

省エネにおける未開の領域(運用・運用の最適化)を開発するには

 1. ポテンシャルを診断する・・・高品位の省エネ診断
                 少なくとも300万個のデータ解析を伴う診断が必要です。

 2. 座学とトレーニング  ・・・可能性診断により得られた課題に基づく支援

 

「高品位省エネ診断」を日本で唯一実施しているのがエコエナジーです。

 また、「高品位省エネ診断」により得られた課題に基づく支援をするプログラムがEcoFitness®プログラムです。

 パソコンを最も効率的かつ効果的に使うには、ハードとソフトと「教育トレーニングが必要」であるように、省エネを生産性向上に連動させて最も効果的に実現するには、設備(ハード)とメンテと教育トレーニングが必要です。