原油価格の下落は喜ばしい事ばかりではない

省エネプロフェッショナルの伊藤智教です。

3.11から6年間のエネルギー事情として原油価格の下落($100から$50へ)が

挙げられる。

 シェールオイル・シェールガスなどアメリカが産油国としての影響を発揮し、
石油・天然瓦斯の価格の低迷が続いている。

 足元では嬉しいことであるが、長期的に見た場合に課題が残る。

 それは、石油・ガス施設の開発・メンテナンスが遅れることである。

 売価が下がれば経費を削減しなくてはならない。

 目先のメンテナンスを先送りすれば、会社は維持できる。

 しかし、先送りすればする程に故障のリスクは高くなり

一度故障が発生すると長期間稼働が止まり、出荷できなくなる。

 また、いずれ枯渇するから新たな油田開発が必要となるが、これも

余力がなければ先送りされてしまう恐れがある。

 つまり、ある日突然供給量が著しく減少し、石油価格やガス価格が高騰し

投機が始まり高騰を暴走させて暴騰となる。

 その日が来る前に手を打たねばならないが、現状の価格水準では投資が

困難と思われる。

 今、自助努力としてできること、それは再エネではなく省エネである。

再エネは、エネルギー源を変えるだけで使用量は問わない。

 そもそも使用の合理化ができなければ、結果として何も変わらない。

 エネルギーの使用の合理化、それが省エネの正体である。

 今、省エネを進める上で最も環境が整っている。

 エネルギー価格が安いということは、原資が確保できると言うことである。

 このチャンスをムダにして、高騰してから後悔しても遅いと私は考える。

 みなさんはどう思いますか?

 

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