省エネの行方

省エネプロフェッショナルの伊藤智教です。

温暖化対策の候補として「徹底した省エネ」が挙げられているのは皆さんご存知の通り。

そこで今日は具体的な目標についてお伝えしたい。

工場や事業所での目標と、運輸での目標、そして家庭の3分野に区分して考えられている。

中でも、工場や事業所では規制を強化している。
具体的には、大きな工場・大きなショッピングセンターなど、その一つ一つに対しての規制から

事業者毎の規制へと変化した。これにより、柔軟な対応ができるようになった反面

そもそも省エネに取り組む意味が分からない職位の高い人が省エネを実行する組織の長になっても

何ら指示も出せないし、ボトムアップで良い案が出ても評価できないからその案の採否についても決断できない。

こんな状態が続く中で、今後の方策として国が示していることは

1)ISO50001の認証取得を進めてきた。

  わざわざ省エネ法の定期報告書に取得の有無を記載させるようになっている。
  これは省エネ法の自殺行為ではなかろうか?

  省エネ法で決めたエネルギー管理標準で「駄目な理由」を見当したのであろうか?と思う。
  何故なら、法律で作成を義務づけしておきながら、別のスタンダードを作成することを強要するものだと受け取れる。

  ISO14001の導入ではないが、役所が率先して導入し、入札条件にまで指定しておきながら
 率先して廃止した経緯は記憶に新しい。

  ISO50001の認証取得を推奨するまえに、Bクラス・Cクラス評価をした事業所で、エネルギー管理標準の運用状況をエネルギー管理統括者に報告徴収と立入調査・改善命令を出した方が良いのでは無かろうか?

 

2)共同省エネと称する事業者間の枠を越えた連携の促進である。
  そもそも省エネできれば、その分だけ原価が他社より低減でき、利益率が良くなる。

  そんな美味しい技術を共同でやるのであろうか?
  グループ会社向けの話なら良いが・・・と思うのは私だけであろうか?

 

 運輸や家庭については、これらとは異なる仕掛けをしているが、特に運輸については、今後EV車の急激な発達普及で現在挙げている課題は解決するものと思われる。家庭については、簡単だ。AIやIOTを使うまでもない。10~20A契約を落とせばよい。

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